2025/05/21

葬儀の本来の意味と現代における役割

近年、価値観の多様化や高齢者世帯の増加、さらにはコロナ禍の影響もあり、葬儀の形が大きく変わりつつあります。葬儀を「済ませるもの」と考える人が増え、葬儀の本来の意義が見失われているように感じます。

葬儀の持つ5つの大切な意味

① 亡くなった事実を社会に知らせる
故人が亡くなったことを周囲の人々に知らせる場が「葬儀」です。葬儀を通じて、関係の深かった方々が集まり、社会的に故人の死が認識されます。

② 故人の冥福を祈る場
葬儀では、滅びゆく肉体を埋葬する儀式が行われます。これにより、故人の魂を鎮め、関係者全員が同じ場所で冥福を祈る場となります。

③ 遺された者の心の整理の場
心の切り替えを助けるのも葬儀の大切な役割です。葬儀を通じて、故人の死を受け止め、前を向く気持ちを持つための一助となります。

④ 故人に代わり感謝を伝える機会
家族が故人に代わり、生前お世話になった方々に感謝を伝える場でもあります。「このたびは、父が生前お世話になりました」といった感謝の気持ちを、会葬者に伝える機会が与えられるのです。

⑤ 「命の大切さ」を再認識する機会
他者の死は、自分の生き方を考えるきっかけを与えます。葬儀を通して、「人は必ず死を迎える」という無常の理（ことわり）を改めて感じ、日々の生活の中で命の大切さを再認識することができます。

葬儀の価値が見失われる現代の風潮

現代では、「葬儀を簡略化したい」という考えが広がりつつあります。小規模な家族葬や火葬式が増加し、会葬者を呼ばずに行うケースも珍しくありません。コロナ禍による感染症対策もその要因の一つですが、「費用を抑えたい」「できるだけ簡単に済ませたい」といった価値観の変化も一因です。

しかし、葬儀の意義が忘れられてしまうと、心の整理がつかなくなったり、感謝を伝える機会を失ったりするリスクがあります。

大切な方を見送る後悔のないお葬式のために

普段の生活では「死」について考える機会はあまりないかもしれません。ですが、誰にでも必ず訪れる問題であり、いざその時が来てからでは焦りや不安で冷静な判断ができなくなることもあります。

セレモニーサポート・オンリーワンでは、葬儀の事前相談を随時受け付けています。事前に相談することで、費用の不安や進行の流れが明確になり、万が一の際にも焦らずに対応できるようになります。